【3つの山】2022年4月の有効求人倍率とコロナ後の求人獲得難易度に関する予測
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「2022年4月の有効求人倍率が知りたい」
「2022年アルバイト・パートの有効求人倍率の最新状況が知りたい」
「アルバイト・パート市場はコロナ後どうなっていくのか気になる」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
こんにちは。前回からだいぶ間があいてしまいました。今後は定期的に配信していければと思います。
アルバイトレポート編集長の山岸 宏と申します。
今月の目次はこちらです。
目次
・ゴールデンウイークの市況感について
さて、5月のゴールデンウイークに行楽に出かけた人も多かったのではないでしょうか。実際にGW中の人出で言うと、北海道や沖縄など遠方の観光地ではまだコロナ前には戻っていないものの、代わりに近場の行楽地に出かける方々が多かったようで、箱根・軽井沢といった地域ではすでにコロナ前を超えているようですね(下図参照)
出典:日経新聞5/9
当然、求人に対する難易度を実感されている企業様も増えてきており、
「母集団形成に課題があるのですが、どういった対策をとればよいでしょうか」
「昨年比1.4倍の予算は確保したので、採用計画の検討から一緒に入ってほしい」
とお声を頂戴する機会が増加している現状です。
・2022年4月の有効求人倍率(社員・アルバイト・パート全体)
まずは、2022年4月の有効求人倍率(社員・アルバイト・パートすべてを含む)を見ていきましょう。
コロナ前の2020年1月時点で「1.51」だった有効求人倍率は、コロナによる打撃で2020年9月の「1.04」を底として順調に回復傾向。直近の2022年4月は「1.23」まで回復しています。
有効求人倍率の求人数・求職者数はハローワークに届けているものをもとにしているため、直近の求人案件の増加状況を見ると実態はもう一段悪化していると考えられます。通常、春先の繁忙期を終えると秋口まで有効求人倍率は落ちる傾向にあるのですが、コロナ明けの商況によってこの先がどうなっていくのか、要ウォッチですね。
・2022年4月の有効求人倍率(社員)
続いて2022年4月の有効求人倍率(社員)はどうなっているでしょうか?
コロナ前の2020年1月時点で「1.36」だった有効求人倍率は、コロナによる打撃で2020年12月の「0.98」を底として、山谷ありながらも上昇傾向。直近の2022年4月は「1.26」まで回復しています。
・2022年4月の有効求人倍率(アルバイト・パート)
最後に、2022年4月のアルバイト・パートの有効求人倍率を見ていきましょう。
こちらも、前月から0.02ポイント上昇の「1.23」で着地しており、コロナショックの底であった2020年12月の「1.09」から順当に上昇を続けております。
全体の部分でも触れましたが、コロナ前の2020年1月の有効求人倍率「1.65」には戻っていないので、まだ採用活動としては難しくなっていないのではないか?と一見思われがちです。また、案件数で見ても、2020年1月が「104万件」なのに対し、直近2022年4月で「91万件」にとどまるため、まだまだ案件が戻っていないように感じます。
が、後ほど触れますが実際に市況を眺めている限りですと求人案件数は大幅に増加しておりコロナ前水準に戻ってきているため、数値をうのみにしないほうがよいと思われます。
出典:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和4年4月分)について
※上記3つのグラフいずれも出典資料から弊社でデータ加工しております。
・2022年5月までの求人案件数推移(アルバイト・パート)について
では、有効求人倍率の次に実態の求人案件数を見ていきましょう。主要5媒体の案件数推移を見ていくと、すでにコロナ前水準になっているのがうかがえます。2019年5月の「196万件」が、2022年5月で「203万件」に達しております。媒体の内訳で言うと、タウンワークは減少・バイトルは増加と媒体ごとに増減があるような状況です。
案件数が相当増加しているのに対して、応募者数は実態どうなっているのでしょうか。各社のデータを見る限りでは応募者数が伸びているということはあまり聞こえてきておらず、どちらかというと1社に対する応募者数が減少傾向、つまり、パイの奪い合いが起きているような現状です。
・今後の求人獲得難易度に関する「3つの山」の予測
では、春採用が終わったこの先、求人獲得難易度はどうなっていくのでしょうか?私は、大きく3つの山場があると考えています。
1つ目の山:「繁忙期の採用」22年9月・10月、23年3月・4月
まず、コロナ前で考えますと春採用が終わると、「繁忙期の採用」すなわち、秋採用(2022年9月・10月)と次の春採用(2023年3月・4月)の大きな山以外には求人獲得難易度は上がらないのが普通です。
ただし、今年に関しては「GOTOトラベル・イート」の本格実施と「インバウンド需要」に向けての入国制限大幅緩和がいつされるかによって、採用難易度が大幅に変わってくるといえます。
2つ目の山:「GOTOトラベルの再開」・・・時期未定
現在、都道府県による旅行割引「県民割」「ブロック割」を6月末まで延長しており、全国での実施は早くても7月以降。夏季休暇時期とかぶせると感染再拡大が予測されることから、開始時期がまだ読めません。
ただ、飲食・観光をメインとした国内需要を喚起するうえでは重要な施策になることは間違いないので、本格的な再開タイミングに採用の獲得難易度があがることになるでしょう。
3つ目の山:「インバウンド需要」
6月から1日の入国者数を1万人から2万人に制限緩和。2019年の訪日外国人数は3188万にだったことを考えると、現在の受け入れ態勢にしても年間でMAX720万に過ぎません。一方で2022年1月に「1.78万人」だった訪日外国人人数が2022年4月に「13.9万人」になっている中での今回の措置は追い風と言えます。また、2019年レベルのインバウンド需要が復活すれば、そこからさらに4倍の需要が観光地・都市部を中心にポジティブな影響を与えるので、もっとも注視すべきポイントだといえます。
出典:JNTO報道リリース資料(訪日外国人2022年1月1.77万人、4月13.9万人)
・まとめ
コロナ明け、春採用を終えて、今後の求人獲得難易度があがりそうな予測をしてまいりました。有効求人倍率を眺めているだけでは実際の市場について把握することができなくなっているのが、直近の採用市場を考えると難しいポイントだといえます。
弊社の中には、より詳細な業界別の市場データや各社の取り組み状況などをお持ちしておりますので、採用の取り組みでお困りの場合はぜひ一度お問い合わせくださいませ。いきなり話すのがハードルが高いという方もいらっしゃるかと思いますので、そういった方のためにセミナーも開催しております。当日、自社の課題についてお問い合わせいただければ、個別に回答させていただきますので、是非お気軽にどうぞ。
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この文章を書いた人
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社SEEDSCOMPANYアルバイトレポート 編集長 山岸 宏
2007年にアルバイト・パート業界で最古参の「an」の媒体営業・商品企画・営業企画を歴任。
2019年―2020年にかけて自分休暇と育児休暇をかねて1年半会社を休み、2021年10月より現職。
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