ユーザーが応募したくなるメリットとは?
- 市場動向
働きたいと思わせるのは「ボーナス支給」か「社員登用制度あり」か…?
応募へと至るそのキッカケは、勤務条件や待遇面によるところが大きい。同じ職種、同じ仕事内容であれば、なおさらだろう。
そこで今回は、どんなメリットが応募意欲を高めるのかを、雇用形態別、勤務期間別そして職種別に探っていくことにする。
さらには、そのデータをもとに募集効率アップと離職防止の方策にも触れてみたい。
調査概要
■調査手法:インターネットリサーチ
■調査対象:北海道、首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)、東海(愛知、静岡、岐阜)、関西(大阪、京都、兵庫、滋賀)、九州(福岡)在住かつ 1年以内にアルバイト・パート、契約社員、派遣社員のいずれかに就業した15-34歳の男女
■調査時期:2008年7月
■サンプル数:3000名
1.雇用形態別
[アルバイト・パート] 都合のいい時間に効率良く働きたい
もっとも多かったのは「時間・曜日応相談」で、全体の53%(複数回答・以下同様)がメリットだと答えている。派遣社員、契約社員の同メリットの回答率がそれぞれ28%、24%であることからも、この数値が突出して多いことがわかる。
次いで多かったのは「交通費支給」の48%だが、注目したいのは3位「シフト制勤務」(33%)と4位「短時間勤務(4時間以内)」(32%)。これらも、他の雇用形態の2倍のポイントとなっている。最多回答とも合わせて考えれば、自分の都合のいい時間に効率良く働きたいという、アルバイト・パートの特徴が強く出た結果だろう。したがって、募集時にはそれを強くアピールすることで、必然的に採用効果は高めまっていくはずだ。
[派遣社員] 平日勤務で服装・髪型は自由を好む
最多回答となったメリットは「交通費支給」で55%。この数値は、アルバイト・パートや契約社員の回答よりも高かった。次いで「ボーナス有り」が45%、「昇給あり」が37%と、収入面でのメリットが上位を独占。この時点で、自分の時間を優先するアルバイト・パートとは、はっきりと差別化ができる。つまりは、採用側にとってのアピールポイントも、これら収入面が重要になってくると考えていい。
また、「平日のみOK」(29%)「服装・髪型自由」(28%)が他の雇用形態より多かった点も、特性のひとつ。このあたりも募集広告等で打ち出せば、さらに相乗効果が期待できそうだ。
[契約社員] ボーナスがもっとも魅力的なメリット
最多回答は「ボーナス有り」で52%。「交通費支給」がその次に多く41%、「昇給あり」が39%と続く。収入面でのメリットが上位独占という点では派遣社員と同じだが、契約社員は交通費よりボーナスに、魅力を感じているという違いが見られる。ただし、ボーナス制度がない場合、早々に設けるというのも容易ではないはず。ならば、小額のボーナス支給から始める、勤務○年以上といった条件を付けるなど、実現可能な範囲を探ってみてはどうか。
また、「社員登用制度あり」が28%と他の雇用形態より目立って高い点も注目したい。これも制度化できれば、募集時のアピールポイントとともに、離職防止の策として期待できるだろう。
2.勤務期間別
[短期(3ヶ月未満)] アルバイト・パート同様に時間のメリットが肝
最多回答は「交通費支給」で55%。この後に触れる「長期」でも同メリットが最多回答だったが、数値では短期が8ポイント上回った。次いで「時間・曜日応相談」が46%、「短時間勤務(4時間以内)」が32%と続くが、この上位の内容は、先の雇用形態別でのアルバイト・パートの結果とよく似ている。また、下位では「土日のみOK」(18%)、「日払い・週払いOK」(17%)といったメリットが、長期と比較して多かった。これらのうち、制度としてあるものは強くアピールしておきたい。また、現在ないものでも、今後、制度化を進めれば応募数増加や離職防止にもつながるはずだ。
[長期] 短期より収入のこだわり顕著
大きな特徴としては、平均値と各メリットがより近い数値となっていて、グラフでもわかるとおり、全体平均とほぼ同じ結果内容になっている点だ。
個々に見ていくと、もっとも多かった回答は「交通費支給」(47%)、次いで「時間・曜日応相談」(46%)と、短期と同じ。だが、3位は「ボーナス有り」(35%)、4位は「昇給あり」(30%)で、短期を10ポイントほど上回っており、つまりは、短期と比較して、より収入面のメリットに関心が強いことになる。賃金面だけに、簡単には応募者の要求に合わせられないだろうが、何らかの収入面でのメリットを押し出すことで、募集効果は違ってくるだろう。
3.オフィスワーク
ボーナス有りで労働意欲高まる傾向強し
ここからは職種別に見ていくことにしよう。
まずは、雇用形態や性別を問わず人気が高いオフィスワークから。1位となったメリットは「交通費支給」で、53%と過半数を占めた。ただ、今回対象としたほとんどの職種で50%前後の高い人気を誇っている。したがって、数値的には2位となった「ボーナス有り」(43%)が、全体平均より10ポイント高く、他の職種以上にオフィスワークではメリットとなりえることがわかる。それだけに、募集広告はもちろん、面接時でもそういうメリットを率先して説明していくことが、より効率的な採用計画につながるはずだ。
一方、下位では「服装・髪型自由」(32%)、「平日のみOK」(29%)、「社員登用あり」(18%)などが全体平均を上回った。このあたりも有効なアピールポイントとして抑えておきたい。
4.専門知識・技術が必要なお仕事
[クリエイティブ] ボーナスよりも服装・髪型自由の方が魅力的
労働意欲が高まるメリットの第1位となったのは「交通費支給」で、46%を占めた。そして、職種の特徴が出たのは、次に多かった「服装・髪型自由」の37%。このメリットにおける数値としては、このクリエイティブが今回の全職種でもっとも多かった。したがって、これまでこのメリットを活用してないなら、ぜひ強く押し出したい。実際にそういった職場風景をビジュアルで見せる工夫ができると、より効果的だろう。
一方、3位の「時間・曜日応相談」(32%)は、全体平均を大きく下回る結果に。また、4位の「ボーナス有り」(31%)も、同じカテゴリーの職種としたコンピューター・インターネットや専門・技術職と比較すると、その数値は決して高くないことがわかる。
[コンピューター・インターネット] 意欲を高めるキーワードは資格取得と社員登用
この職種も最多回答は47%を占めた「交通費支給」、2位は「ボーナス有り」で42%だった。また、「服装・髪型自由」が3位と、クリエイティブ同様、人気が高い。さらに、同率4位に「資格取得応援」と「社員登用あり」(ともに27%)が入った点もこの職種の特徴。ともに、全体の平均を大きく上回り、また後者は今回調査した全職種で最多ポイントを獲得している。一方、「時間・曜日応相談」「シフト制勤務」はそれぞれ全体平均を20ポイント近く下回っている。
結果として、「交通費支給」「ボーナス有り」「服装・髪型自由」をすべてアピールできれば、かなり採用はスムーズに進行するのではないか。また、合わせて「資格取得応援」と「社員登用あり」も制度として整うと、離職防止効果も期待できるだろう。
[専門・技術職] ボーナスにもっとも関心が高い職種
労働意欲が高まるメリットの最多回答は「ボーナス有り」で、45%を占めた。また、この数値は今回調査した職種でもっとも高く、他に40%を超えたのはコンピューター・インターネットだけ。言い換えれば、ボーナス制度のあるなしをより重要視する職種、ということになる。したがって、同制度があれば強くアピール。ない場合でも、インセンティブのようなものを用意するなど、代替できるものを模索したい。
また、5位の「資格取得応援」(26%)は全体平均を10ポイント以上も上回っている。仮にそういった制度がなくても、参考資料を揃えたりや個別指導をするなど、これを機会に具体的に形にすることで、期待できる効果もあるはずだ。
[カテゴリー全体] 「交通費支給」と「ボーナス有り」を軸にそれぞれプラスαを打ち出す
同じカテゴリーの3職種ながら、労働意欲が高まるメリットはそれぞれに違いを見せた。最多回答はクリエイティブとコンピューター・インターネットが「交通費支給」だったのに対し、専門・技術職は「ボーナス有り」。とは言え、コンピューター・インターネットも「ボーナス有り」は42%と高い支持を集め、専門・技術職同様、関心の高さがうかがえる。一方、クリエイティブは31%と全体平均(33%)をも下回った。
また、「資格取得応援」と「社員登用あり」は、コンピューター・インターネットと専門・技術職が、今回調査した職種の中ではもっとも関心が高い2職種であったが、クリエイティブは逆に低かった。加えて、「服装・髪型自由」は、クリエイティブとコンピューター・インターネットでは人気のあるメリットだったが、専門・技術職はそうでもなかった。
募集時のアピールの方向性としては、総じて人気の高い「交通費支給」と「ボーナス有り」を軸に、あとは個々の特性に合ったポイントを効果的に活用していきたい。
5.接客のお仕事
[フード] まかないと制服にこだわる
最多回答は「時間・曜日応相談」で、その割合は62%に達した。全体でも2番目に人気の高いメリットだが、その平均値を16ポイントも上回る。また、今回の調査でひとつのメリットへの支持率としては、60%台は他にはなく、いかにこの数値が高いかがわかる。募集時のアピールポイントの基本と考えるべきだろう。
また、この職種で注目したいのは同率3位となった「まかない・食事補助あり」。全体平均を20ポイントほど上回っている。6位となった「制服貸与あり」も28%ながら、他職種と比較して目立って高い。採用担当者によっては、「それは当たり前では?」と思うかもしれないが、効果的なアピールポイントとしてぜひ認識しておきたい。
[販売] 収入より自分の時間を大事にしたい
販売でもっとも多かったメリットは「時間・曜日応相談」で、その数値は52%と過半数を超えている。次いで多かった「交通費支給」は42%ながら、全体を6ポイント下回った。また、3位の「シフト制勤務」は39%と平均より高く、同率4位の「ボーナス有り」は29%で平均以下。収入面より、自分の都合で働くこと、自分の時間を確保することを第一に考える、そんな傾向が見て取れる。
したがって、強く押し出せるような収入面のメリットがないとしても、「時間・曜日応相談」や「シフト制勤務」などのアピールでカバーできるだろう。また、「日祝給与アップ」は平均より10ポイントも高かった。それが可能なら、効果的なメリットなのでぜひ活用したい。
[サービス] 休日勤務に関心が高い層多し
もっとも多かった回答は「交通費支給」で58%。次いで「時間・曜日応相談」の50%。このカテゴリーで唯一、「時間・曜日応相談」を「交通費支給」がポイントで上回った職種だ。つまりは、接客をメインとする職種でもっとも交通費支給にこだわりを見せるのがサービス、という見方もできる。
3位以下では、ランクとしては4位だった「日祝給与アップ」(35%)と6位の「土日のみOK」(26%)に注目したい。ともに、全体平均を13%も上回った。土日や祝日の勤務が少なくない職種だけに、先の販売職と同様、休みを利用して収入アップを目指す、あるいは休みの日しか働けない、といった層が他の職種より多いのではないか。
募集時の効率的アピールとしては、「交通費支給」が中心で「日祝給与アップ」と「土日のみOK」も有効といったところ。とくに「土日のみOK」はサービス職種であれば、制度としては導入しやすいはず。離職防止にも効果を発揮するだろう。
[アミューズメント] 意外に人気、収入以外のお得感
最多回答は「時間・曜日応相談」で51%、全体平均を5ポイント上回った。一方、2位となった「交通費支給」(39%)や同率3位の「ボーナス有り」(27%)、同率9位の「昇給あり」(14%)はすべて全体平均より目立って数値が低い。これらを考え合わせると、収入でのメリットよりも、自分の都合で働けることを優先させる傾向がうかがえる。したがって、たとえば収入面でのアピールが弱いとしても、募集時には「時間・曜日応相談」や「シフト制勤務」などで押すという方法もある。
また、「まかない・食事補助あり」が27%、「社内割引あり」が25%と、数値的には平均より高かった。この職種の特徴として、収入以外のお得感をメリットとしてとらえる意識もあるようだ。制度としてあるなら、求人広告では目立たせ、効果的に伝えたい。
[カテゴリー全体] 希望時間・曜日を重視する層が多い
全体に「時間・曜日応相談」の人気が高い。サービス以外の3職種で、全体平均ではもっとも高い支持を得ているのは「交通費支給」だが、ここでは「時間・曜日応相談が1位となっている。。とくにフードは60%を超え、その多さが目立った。募集時のアピールポイントとしてはもっとも効果的だろう。
さらに、アミューズメントを除く3職種では「シフト制勤務」も上位回答となった。中でも、フードは全体平均の19ポイント増。一方、「ボーナス有り」や「昇給あり」などは、平均程度かそれ以下といった結果に。カテゴリー全体としては、収入面のメリットよりも、自分の都合のいい時間、曜日で働けるメリットを重視する傾向が強いようだ。
加えて、フードは「まかない・食事補助あり」「制服貸与あり」でも突出して多く、アミューズメントでは「社内割引あり」の多さも目立った。こういったメリットが人気となるのも、このカテゴリーの特徴になっているので、求職者へのアピールとして積極的に活用したい。
6.人との結びつきが強いお仕事
[講師・インストラクター] 好きな時に短時間働きたい
もっとも多かった回答は「時間・曜日応相談」で49%。次いで「交通費支給」が45%と続く。この1位2位の組み合わせは、多くの職種に見られるものだが、その後の順位にこの職種の特徴が見られる。たとえば、3位は「短時間勤務(4時間以内)」で34%、4位は「シフト制勤務」で30%。さらに、「土日のみOK」も順位は下位だったが、平均より6ポイント高い。自分の時間を犠牲にせず、空いている時間で効率良く働きたい、という思いが垣間見ることができる。当然、募集時のアピールはそういった希望を可能にするメリットを強く押し出していきたい。
また、「ボーナス有り」「昇給あり」がともに平均を下回っている点などから他職種と比べて、収入面の重視度は低いといえるのはないだろうか?
[営業職] インセンティブが平均の4倍の人気
最多回答は「交通費支給」で53%、次いで多かったのは「時間・曜日応相談」で38%。目立つところでは、25%で同率6位となった「社員登用あり」が全体平均の2倍、「インセンティブあり」が4倍という高さを示した。
結果として、収入面でのメリットや資格取得、社員登用といったステッブアップのメリットに人気が集中したことになり、それが同時に営業職の特性といえそうだ。したがって、募集時にアピールすべきもそういった点となる。ひとつでも該当する制度があれば、求人広告はもちろん、面接時に応募者に丁寧に伝えることで、効果は数段上がるだろう。
[医療・福祉] 収入面でのメリット強し
医療・福祉では、「交通費支給」が46%でもっとも多く、以下「時間・曜日応相談」(40%)、「ボーナス有り」(37%)、「昇給あり」(30%)と続く。「時間・曜日応相談」以外は、上位を収入面に関わるメリットが占めた形となった。
また、「平日のみOK」が28%と、全体平均を5ポイント上回っていることから、潜在的に、平日勤務を希望する層が多いことをうかがわせる。「資格取得応援」が22%と、これも平均より7ポイント高く、必要な資格、仕事に役立つ仕事が多い医療・福祉ならではの結果とも言えるだろう。
アピールとしては、収入面でのメリットを押し出せれば、それが理想。これが難しくても、「平日のみOK」などは、工夫次第では打ち出せるメリットではないだろうか。また、合わせて「資格取得応援」も実現可能なら、離職防止にも有効と考えられる。
[カテゴリー全体] 時間効率重視か、収入+ステップアッブか
「人との結びつきが強い」というカテゴリーに含まれた3職種は、個々に異なる特性が出た。
ただし、どの職種も「交通費支給」と「時間・曜日応相談」が上位をしめた点で、共通項も見られる。アピールポイントの軸も、まずはこの2つということになりそうだ。
違いが出たのは3位以下で、講師・インストラクターは、収入面よりも短時間で効率良く働けるメリットに、より魅力を感じるようだ。一方、営業職と医療・福祉は、収入面のメリットが多い。営業職で25%を占めた「インセンティブあり」などは、そのことをより強く印象づける。また「資格取得応援」も人気が高く、営業職は「社員登用あり」も支持が多かった。そういった、個々に合わせてのアプローチが、より効率的な採用を実現させていくだろう。
7.体を使ったお仕事
[軽作業・ラインスタッフ] 日払い・週払い、即日勤務も魅力的
軽作業・ラインスタッフでは、「交通費支給」が52%を占め、最多回答となった。2位は「時間・曜日応相談」で、51%と数値的には1位とかなり拮抗している。特徴的なのは3位に入った「短時間勤務(4時間以内)」で、全体平均27%に対して38%と、11ポイントも高かった。短時間勤務を希望する傾向の表れだ。また、「日払い・週払いOK」(19%)と「即日勤務OK」(18%)も、全体平均をともに7ポイント上回った。
アンケート結果から判断すれば、「交通費支給」がもっともアピールに効果的なメリットということになる。だが、「短時間勤務(4時間以内)」や「日払い・週払いOK」「即日勤務OK」をプッシュするだけでも、募集時の効果は大きいのではないか。
[配送・物流] 意欲を高める日祝の給与アップ
もっとも多かった回答は「時間・曜日応相談」で45%。次に「交通費支給」で40%となった。また、軽作業・ラインスタッフ同様、3位に「短時間勤務(4時間以内)」が入り、数値も34%と平均より7ポイント高。収入に関わるメリットは総じて多いものはないが、5位となった「日祝給与アップ」は25%でわずかに平均以上となっている。また、「日払い・週払いOK」は軽作業・ラインスタッフほどではないにしろ、16%を占め、平均値を上回った。
採用側にとってのアピールポイントとしては、「時間・曜日応相談」「交通費支給」「短時間勤務(4時間以内)」がベスト3。すべてが揃わなくても、「日祝給与アップ」「日払い・週払いOK」といった収入面でのメリットで補うことで、採用がより効率的になるだろう。
[カテゴリー全体] 収入アップより4時間以内の勤務
軽作業・ラインスタッフと配送・物流、両者の類似点としては、「時間・曜日応相談」と「交通費支給」が、上位2位までを独占したということ。ともに数値が拮抗している点も共通している。また、他のカテゴリーではあまり注目されない「日払い・週払いOK」「即日勤務OK」の数値が高いのも、このカテゴリーの特徴。とくに軽作業・ラインスタッフは、両メリットとも目立って多かった。採用の際のアピールもこのあたりがメインとなるだろう。
また、ともに3位に「短時間勤務(4時間以内)」がランクインした点にも、着目したい。数値的にも全体平均を十分上回っている。ここも強く押したい部分だ。
今月のまとめ
[雇用形態別]
アルバイト・パートは、自分の都合に合わせて働けるメリットを、より重視する。結果、「時間・曜日応相談」「シフト制勤務」「短時間勤務(4時間以内)」などを強く打ち出すことが、採用効果を高めるポイントとなるだろう。派遣社員は「交通費支給」と「ボーナス有り」が人気に。「平日のみOK」「服装・髪型自由」なども合わせてアピールできれば、より効果的。契約社員の場合、もっとも効果的なアピールポイントは「ボーナス有り」。その制度がない場合でも、それに準じたメリットを探っていきたい。
[勤務期間別]
短期は基本的にアルバイト・パートと同じと考えていい。「時間・曜日応相談」「シフト制勤務」「短時間勤務(4時間以内)」など、実際にあてはまるものがあるなら強くアピールしておきたい。また、「土日のみOK」や「日払い・週払いOK」もメリットとして効果的。長期の特性は「ボーナス有り」や「昇給あり」が、短期より数段ユーザーの関心が強い点。ここを押し出せれば、募集効果のアップも望めるはずだ。
[オフィスワーク]
「交通費支給」と「ボーナス有り」への関心が高い。募集広告はもちろん、面接等でもそういうメリットを率先して説明できれば、より効果的と考えられる。また、制度としてしっかり定着させることで、離職防止にもつながるはずだ。
[専門知識・技術が必要なお仕事]
「交通費支給」と「ボーナス有り」の人気が総じて高い。合わせて人気のある「資格取得応援」とともにアピールできれば効果的。また、このカテゴリーで人気の高いメリットが「服装・髪型自由」。たとえ制度なくても、導入は比較的容易なはず。積極的に押し出したい。
[接客のお仕事]
「交通費支給」「時間・曜日応相談」への支持が高い。前者が制度としてない場合、後者を強くアピールすることで、カバーしていきたい。収入面のメリットでは「日祝給与アップ」も支持が多く、導入されていないなら検討する価値はあるだろう。また、「まかない・食事補助あり」も人気メリット。効果的なアピールポイントと認識したい。
[人との結びつきが強いお仕事]
アピール度を高めるなら、キーワードは収入アップとステップアップ。「昇給あり」「資格取得応援」「社員登用あり」「インセンティブあり」などが、よりピンポイントに雇用応募意欲を高めるメリットになっている。
[体を使ったお仕事]
「短時間勤務(4時間以内)」は、このカテゴリーの必須メリット。強くアピールしたい。「即日勤務OK」や「交通費支給」も人気が高いが、「日祝給与アップ」「日払い・週払いOK」といったメリットだけでも、採用がより効率的になるだろう。