販売アルバイトの採用辞退はどう防ぐ?調査からわかる防止策とは
- 採用課題
本記事では、販売職のアルバイト採用辞退に悩む雇用主必見の、人材確保のための策を解説します。応募者のアルバイト先決定条件の調査結果をご紹介し、それぞれのニーズから、販売系の職種別に採用辞退の対策法をお届けします!
アルバイトが採用を辞退する理由
図1
アルバイトが採用を辞退する理由としては、1位に別の仕事の方が仕事内容や条件等が良かったことが挙げられています。しかし2位と3位は、仕事内容が想定していたものと違っていた、求人原稿の条件と違っていたといった、希望する条件とのミスマッチが列挙。さらに4位以降は、雰囲気が良くないなど、職場環境が挙がっています。
また、面接官の雰囲気が悪かったなど、面接での対応が辞退理由となることもあります。
応募者の中には、面接後に実際にお店に下見をした、インターネットで調べるなど積極的に情報を得て、辞退するかどうか決めていることもわかります。
アルバイトが販売職の面接で確かめたい条件
アルバイトが販売職の面接で確かめたい条件や採用辞退の理由でもある、応募先とのミスマッチとはどのようなものなのでしょうか。実際に面接に訪れた応募者が、どのような観点でアルバイト先を決定しているのか、職種別に調査した結果からご説明します。
【コンビニエンスストア】
図2
コンビニエンスストアを希望する人が、面接で確かめたい条件として多く考えているのは、勤務時間の自由度と給与の高さについてです。勤務時間に関しては、時間の融通がきくことに加え、働く時間が短い、勤務日数が少ないといった、短時間・日数で働けることを重要視していることがわかります。
さらに、自分でもできそうな仕事であることもポイントのようです。
【スーパー・デパート・量販店】
図3
スーパー、デパート、量販店を希望する人は、給与の高さや、時間の融通がきくことを重視しています。一方でやりがいや仕事内容に興味が持てることに関しては、それほど重要視していないことがわかります。
この職種は学生や主婦など、他に主な活動を行っている層の割合が高い傾向があります。これらの層は仕事内容というよりも、自分のライフスタイルにあった働き方を求めているため、面接で知りたい点も、自分の時間に合わせて仕事ができるか、ということでしょう。
【ファッション・アパレル】
図4
ファッション・アパレルを希望する人は、仕事に興味が持てることや、やりがいのある仕事であることが上位を占めています。5人に1人が仕事内容への関心度で職場を決定しているということが大きな特徴です。
この調査結果から、他の販売系とは異なり、仕事内容に対するこだわりが強いことがわかります。面接で知りたい点も仕事内容にクローズアップされることが多いと考えられます。
【職種別】販売アルバイトの採用辞退を防ぐ策
それでは、販売アルバイトの採用辞退をどのように防ぐのか、その対策を職種別、調査結果をもとに細かくご説明します。
【コンビニエンスストア】
面接のポイント シフト制度や教育方法など働き方を細やかに説明しよう |
コンビニエンスストアの応募者は、調査結果から給与とシフトの自由度を重要視していることが多いと考えられます。またコンビニエンスストアは24時間営業のお店が多いこともあり、自宅近くで気軽に働ける環境を望んでいることも調査結果に出ています。
面接時には、応募者の勤務したい時間帯や日数、また休日や祝日の勤務についてヒアリングし、ニーズを把握することも重要です。この職種では、働きやすさを求めている応募者も多いので、柔軟にシフトに対応できるなど、ここで働く魅力を積極的にアピールするようにしましょう。
また、応募者に対し、実際にシフト提出から作成までの流れや、就業してからどんな経験を積むかなど、すぐに働けると思えるような説明を心がけるようにします。自分にできそうな仕事であるか、という調査結果も出ているので、丁寧に教育をしていることなどを面接時に伝え、応募者の安心と信頼を得ましょう。
そうすることで、シフトの自由度、仕事内容のイメージでき、面接と実際の勤務のミスマッチを減らし採用辞退も減らすことができるでしょう。
【スーパー・デパート・量販店】
面接ポイント シフトの自由度や勤務時間を徹底して話し合おう |
スーパー、デパート、量販店の応募者は、調査結果から自身のライフスタイルに合わせて効率的に勤務することができるかを、確認したい傾向にあります。応募者から希望をしっかりヒアリングし、シフトの提出方法や勤務時間の取り決め方などを説明しましょう。
この職種での希望者が多い学生や主婦で、仕事以外に多く時間が取られる場合には、希望の時間帯、また土日や休日の勤務についても面接で話し合っておくことが不可欠。そうすることで採用辞退も防げますし、勤務後も長く勤めてもらうことが期待できます。
とくに応募者が主婦であれば、長期休暇時の勤務や、また子供の病気などで急に休暇が必要な場合について、雇用主から積極的に説明を行うことで信頼を得られるでしょう。
このように、ワークライフバランスにかかわることをしっかりと面接で話し合い、相互理解を深めておくことで、採用を成功に導くことができるでしょう。
【ファッション・アパレル】
面接ポイント 業務内容とキャリアアップについて順を追って解説しよう |
ファッション、アパレルの応募者は、調査結果から他の販売系とは大きく異なり、仕事への興味や、やりがいを重要視していると考えられます。そのため面接では、まず実際に従事する仕事の内容について細かく説明するようにしましょう。
また、扱う商品に関しての知識や接客スキルも必要な職種となるため、これまでの経験や、経験がない場合でもこの業種にどのように興味を持っているかなどのヒアリングが必要です。応募者のニーズと自店の状況を擦りあわせしておくとミスマッチが防げるでしょう。
加えて、将来的にどのようにキャリアアップできるか、その制度についても丁寧に説明を行うことで、自店をアピールでき、採用辞退を防ぐことができるでしょう。また、この職種も土日、祝日の勤務が必要となる場合が多いので、それらの勤務についてもよく話し合っておくことを忘れないようにしましょう。
応募者が知りたいポイントを理解し、採用辞退を防止しよう
販売職のアルバイト応募者の採用辞退を防ぐ方法を解説しました。面接で応募者が知りたいと考えている内容は、同じ販売職でも職種によって異なることがおわかりいただけたかと思います。
雇用主は、事前にそれぞれの職種の応募者が、どのような条件を決め手として応募してきているのか、リサーチし把握した上で面接に臨むことが大切です。面接時には応募者のヒアリングを丁寧に行い、疑問要素を理解することで、仕事内容をわかりやすく具体的に説明しましょう。また、勤務条件については応募者の希望を聞きながら、実際にどのようにシフトを組む予定かなど、イメージが持てるように話を進めましょう。
ニーズに合わせた丁寧な面接を行うことで、ここで働くことの魅力をアピールすることもでき、応募者から信頼の獲得、採用辞退を防止することができるでしょう。
◆図1調査概要 【調査手法】インターネットリサーチ 【調査対象】3年以内にアルバイトに応募したことがある学生・フリーター・主婦のうち、「応募したが、面接に行かなかった」、又は「採用を通知されたが、採用を辞退した」経験がある16~59歳までの男女 【サンプル数】 ・面接キャンセル層(応募したが、面接に行かなかった) 237名 ・採用辞退層(採用を通知されたが、採用を辞退した) 200名 ◆図2、図3、図4調査概要 【調査方法】インターネットアンケート 【調査対象】北海道・首都圏・東海・関西・九州在住15~34歳男女 現在、「高校生、短大・専門学校生、大学生、大学院生、アルバイト・パート、派遣社員、契約社員、無職の人」且つ「過去1年以内にアルバイト・パート、派遣社員、契約社員の仕事に就いたことがある人」 で、今後も「アルバイト・パート、派遣社員、契約社員」での就労を希望している人 【サンプル】6,941名 【ウェイトバック】対象者サンプル数が実際の人口の構成比と異なるため、総務省統計局の「平成14年就業構造基本統計調査」による非正規雇用就業人口に基づき、「属性・性別」ごとにウェイトをかけた。 |
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