『人事力を上げる』 オススメ本 – 株式会社エ・ム・ズ 代表取締役会長 秋田稲美さん
- お役立ちインタビュー
昨年大好評だった「夏の課題図書」企画。今年は、気配り、法務・労務、仕事のスキル、コーチング、若年層雇用の5ジャンルの専門家による「オススメ本」をご紹介。「業界論」「組織論」「人事・労務管理」「仕事術」「自己啓発」といったカテゴリー別に教えていただきました。
目次
秋田稲美
(株)エ・ム・ズ 代表取締役会長
(株)エ・ム・ズ 代表取締役会長。短大卒業後、生命保険会社入社。21歳で年収約1000万円のトップセールスレディに。2000年にIT研修を主とする会社を創業。04年、株式会社化し、コーチング研修とセミナー講師養成を主とする人財開発事業を開始。11年より現職。その他、一般財団法人ラン・フォー・ピース協会代表理事、一般社団法人ドリームマップ普及協会代表理事なども務めている。
【あきたいねみ公式サイト】http://www.runrun.co.jp/
▼ 【コーチング】のプロ 秋田稲美さんのオススメ6冊 ▼
仕事の思想―なぜ我々は働くのか
PHP文庫/田坂広志著/¥560
田坂さんが自身の体験をもとに、具体的なエピソードを交えながら、ビジネスマンに必要な思想を書いた名著。そもそもなぜ私たちは働くのか? その問いに対しての答えをストレートに示してくれます。「働く」は「傍(はた)を楽(らく)にすること」と田坂さんはよくおっしゃっていますが、その感覚を持つだけでもモチベーションは上がります。就活に悩んでいる学生や、若いスタッフに薦めていただきたい本です。
サーバントリーダーシップ入門
かんき出版/池田守男著 金井壽宏著/¥1,575
コーチングの仕事を10年間続けてきた中で感じるのは、ここ数年で、リーダーに求められるものが随分変わってきたなということ。「俺についてこい」でもなく、ポジションやタイトルで人に従うのでもない。これからは細やかな気遣いができ、なおかつ「あの人は信頼できる、共感できる」といったリーダーを嗅ぎ分けて人はついていく、そういう時代なんだと思います。そんな新しい形のリーダーの在り方が描かれているのがこの本。今の社会において、人から信頼を得るには何が必要か。人を動かすにはどうすればいいかというヒントがわかります。
そろそろ走ろっ!
ダイヤモンド社/秋田稲美著/¥1,260
「運を動かすのが運動」。体と心はつながっています。心が疲れたら、体を動かすことで思考がポジティブになり、元気になれます。私自身、ランニングを始めたことで、出会いも広がり、視野も広がり、人生が大きく発展的に変わりました。そのことをまとめた1冊です。表紙のイメージは女性っぽいですが、男性の方にもぜひ読んでいただきたいです。「ちょっと一歩、踏み出してみようか」、そんな気分になっていただける本だと思います。
フューチャーセンターをつくろう―対話をイノベーションにつなげる仕組み
プレジデント社/野村恭彦著/¥1,680
所属組織や立場の異なる人たちが集まり、対話によって関係性を作り、そこで生まれたアイデアを実現するために協力し合ってアクションを起こしていく。そのための「対話の場」がフューチャーセンター。今、注目されている概念です。導入によって様々な可能性が広がるのは事実です。ただ、この新しい流れを組織に取り入れた場合、人的リソースがやりとりされることになり、福利厚生や給与など、労務の視点から見ると様々な問題が派生してきます。そこをどう解決するかといった問題意識を持ちながら、ぜひ労務・人事担当者の方に読んでいただきたいと思いました。
社員と地域を幸せにする会社
PHP研究所/福島正伸著/¥1,365
東日本大震災後、被災地の企業をいくつか取材し、そこで働く人々の声をまとめたものです。ここに登場する企業の社員たちには「辞める」という選択肢がありません。それどころか自分の家のことよりも会社のことを優先して行動しています。私自身、被災地支援を続ける中で「結局、ふだんから社員と地域を大切にしている会社が生き残るんだな」と何度も思いました。この本を読み、そのことを改めて実感しました。企業として大事にしなければならないものが見えてきます。
大富豪 アニキの教え
ダイヤモンド社/兄貴(丸尾孝俊)著/¥1,680
極貧だった「アニキ」は20代後半でバリ島に移住し、奇跡の逆転で不動産デベロッパーとして大成功。そんな実在の人物の成功哲学がまとめられています。ただし、決して難しいことではなく、要は若い人たちに「つべこべ言わず、とにかく働け!」と。転職とかキャリアデザインの前にまず体を動かして働けと。そこから「働くということ」が始まるんだなと気づかせてくれます。本質的なことがきちんと伝わってきて、読んでいて胸をすく気持ちよさがありました。