『人事力を上げる』 オススメ本 – 株式会社じんざい社 代表取締役社長 柘植智幸さん
- お役立ちインタビュー
昨年大好評だった「夏の課題図書」企画。今年は、気配り、法務・労務、仕事のスキル、コーチング、若年層雇用の5ジャンルの専門家による「オススメ本」をご紹介。「業界論」「組織論」「人事・労務管理」「仕事術」「自己啓発」といったカテゴリー別に教えていただきました。
目次
柘植智幸
(株)じんざい社 代表取締役社長
(株)じんざい社 代表取締役社長。1977年大阪生まれ。専門学校卒業後、自身の就職活動の失敗などから大学での就職支援、企業での人財育成事業に取り組む。若年層雇用問題のプロとして注目を集めている。シンクタンクなどでの講演実績も多数。著書に「ゆとり教育世代の恐怖」(PHP研究所)などがある。
公式サイトは http://jin-zai-sha.jp/
▼ 【若年層雇用】のプロ 柘植智幸さんのオススメ6冊 ▼
非正社員から正社員になる
光文社ペーパーバックスBusiness/吉田典史/
社会問題や労働問題を、独自の切り口、視点で書いている吉田氏。これは意外にその実態が知られていない非正社員にスポットを当てている点が新鮮でした。基本的には「正社員になりたいけれど、情報もないのでわからない」という非正社員の悩みや疑問に答え、正社員化の実態と対策を示した本なのですが、一方で「弱いのはダメ」「努力しないとダメ」といった具合に自身の意見を言い切っています。正社員化の実情がつかめるだけでなく、彼独自の考え方も参考になると思います。
私の行き方考え方ーわが半生の記録
PHP文庫/松下幸之助/¥590
縁あって私は、松下幸之助さんの最後の執事として24年間務め上げた高橋誠之助さんと懇意にさせてもらっています。その高橋さんに「数ある幸之助さんの本で一番いいのはどれですか?」と尋ねたところ、「基本中の基本はこれです」と教えてくれたのが「私の行き方考え方」。生い立ちから松下創業、伸展にいたるまでの半生を丁寧に描いた自伝ですが、その中には42歳で定めた経営理念や、幸之助さんが自身の体験から得た信念などが随所に盛り込まれており、参考になることばかりです。
上司が若手に読ませたい 働く哲学
同友館/柘植智幸/¥1,470
「なぜ一生、一生懸命働かなければならないのかわからない」「何よりまず働く意欲がない」。そんな若者世代に向けて、社会で働くために知っておくべき考え方、会社や仕事の向き合い方、仕事の楽しみ方などを指南しています。若者向けですが、人事担当者や企業の方々には、今の若者がどんなところでつまずいているのか、彼らにどう対処すればいいのかについてのヒント本になると思います。
だれでも一流講師になれる71のルール
税務経理協会/茅切伸明著 箱田忠昭監修/¥1,575
これまでに6,000回以上のセミナーを企画運営し、様々な講師を見てきた茅切氏が、売れる講師になるにはどうすればいいか、受講者に満足してもらえる講師になるには何が必要かをレクチャーしている1冊。プレゼンは聞く意欲の高い人が集まるので、極端な話、誰でもできます。でも講師は、聞く意欲の低い人の心もつかまなければならない。そこにはやはり技術が必要ですが、そのノウハウが学べる本です。ぜひ社内で研修を担当される方に熟読いただきたいです。
アイデアのおもちゃ箱―独創力を伸ばす発想トレーニング
ダイヤモンド社/マイケル・マハルコ著 斎藤勇監訳 小沢奈美恵+塩谷幸子訳/
21,22歳の頃、アイデアや発想術を学びたくていろいろな本を読んでいたのですが、特に参考になったのがコレ。だまし絵やパズルなどの問題を解く本なのですが、解いていくうちに、ほんの少し角度を変えただけで、ものの見方ががらりと変わってくること、見えていることだけがすべてではないことなどがわかってきます。それによって新たな発想や創造性が身についていく。頭を柔らかくしたい時にオススメです。
夢をかなえるゾウ
飛鳥新社/水野敬也/¥1,680
数年前、ある企業の人事の方から「新卒に伝えたいことが面白く書いてあるから、新入社員に最初にこの本を読んでもらっているんだ」と教えてもらいました。確かに、社会人として必要なこと、当たり前のことが笑いを交えて楽しく、なおかつ体系的に伝わる内容になっています。心を和ませながら大切なことがスッと入ってくる。自身のモチベーションが下がった時、あるいはやる気を喚起したいスタッフに効き目ばっちりです。