フリーターが集まる求人広告とは?~データから探るフリーターの心理と希望条件とは?~
- 求人広告ノウハウ
アルバイトの要となることも多いフリーターですが、彼らがアルバイトで重視することをご存知でしょうか?フリーターを対象とした求職者調査の結果をもとに、有効な採用方法と雇用につなげるためのポイントを探ってみました。
目次
フリーターがアルバイトを探すきっかけと効果的な求人原稿との関係は?
フリーターがアルバイトを探すきっかけとして圧倒的に多いのが「生活費を賄う」という答え。次いで、「貯金を増やす」という回答が続き、きっかけは金額面に関することが大部分を占めていることが分かります。しかし中には、「自分自身のステップアップになると思って」や、「自分の環境を変えたいから」という回答をした人もいました。これらは、アルバイトを探す他の属性に比べてフリーターに顕著な「アルバイトを探すきっかけ」になっています。
こういったフリーターの考える「バイト探しのきっかけ」を雇用につなげていくには、求人側は何を一番にアピールすれば良いのでしょうか?フリーターが考える「バイトへの考え方」や「希望の勤務体系」「もっとも重視するポイント」などを見ることで効果的な求人の打ち出し方を考えていきましょう。
フリーターが重視しているアルバイト・仕事への思いとは?
まず最初にフリーターの方は、アルバイトを探すときに何を重視しているのかを見ていきましょう。(グラフ1)を見ると、「自分にもできそうな仕事であること」「勤務日数や時間・シフト変更・休みの融通がきくこと」「勤務地」「勤務日数・時間が合うこと」「給与が高いこと」が上位にきていますが、それ以外にほかの属性(高校生、大学生、主婦、シニア)の方と比べて重視しているポイントとして、「店長や社員、同僚の人の雰囲気がよいこと」「興味のある仕事内容であること」「長い期間働ける仕事であること」「正社員、または正社員に近い雇用形態であること」などが挙げられています。
フリーターは、まずは待遇面を重要視しており、続いて一日の大半を過ごす職場であることから、「長い期間働けるか」や「職場の雰囲気」「雇用形態」「仕事内容」など職場環境の条件もしっかりと見ていることが分かります。また、「興味のある仕事内容であること」だけでなく、「やりがいのある仕事であること」を重視すると答えたフリーターの方も一定数おり、仕事内容をしっかりと見てアルバイトを選ぶ人も少なくないと言えるでしょう。
バイト探しで重視するポイント グラフ1
では、なぜフリーターの方はこのようなことを重視してアルバイト探しをするのか、アルバイトや仕事に対する考え方(グラフ2)も見ていきましょう
フリーターの方は、「将来に不安を感じる」「ひとつのアルバイトを長く続けたい」「アルバイトはお金を得るための方法だと割り切っている」「願わくば趣味が仕事になればいいと思う」といった仕事観を持っていることが分かります。ほかの属性の方に比べてフリーターの方が比較的多く回答したのが、「いろいろなアルバイトを経験したい」「Wワーク、副職に興味がある」「現在の雇用形態には満足していない」というものでした。
一方で、「やりたい仕事ができるなら、雇用形態にはこだわらない」「自分のやりたいことや自分に向いていることを現在さがしている」という回答も、ほかの属性の方より目立ちます。
フリーターの方は、アルバイトという雇用形態に満足しているわけではありませんが、いろいろなアルバイトを経験して自分のやりたいことや向いていることを探しているという心理状況が浮かび上がってきます。
「やりたい仕事ができるなら、雇用形態にはこだわらない」という仕事観からは、趣味やライフスタイルを一番に考えており、その延長に仕事があることを望む、つまり「自分のやりたいことを仕事にする」ことを重視する傾向が分かります。そしてフリーターの方は、年齢も人生におけるステージもさまざま。考え方や重視するポイントなど、志向が混在する傾向も、フリーターならではの特色と言えます。そういう点において求人を考えた場合、「若年層フリーター(就職までの準備期間)」をターゲットとするなら、ステップアップ制度や正社員登用制度、教育体制などをアピール。「生活費を担う目的のフリーター」の場合は、安定した雇用、最低保障時間などをアピールするなど、それぞれの志向にマッチする求人を出す工夫が必要になってくるでしょう。
バイトや仕事に関する事 グラフ2
フリーターが希望する職種と条件とは?
次にフリーターの方が希望する勤務日数や時間数について(グラフ3)を見てみましょう。最も多い答えが、週5日、次いで週4日、週3日と続きます。また、勤務時間数の希望においては、1日8時間程度と答えた方が最も多く、7時間、6時間と続きます。フリーターの方は勤務日数、時間ともに他の属性に比べて多いのです。つまりフリーターの方の多くはフルタイムで勤務し、安定した収入を得たいと考えていることが分かります。
希望の勤務日数/勤務時間数 グラフ3
では、上記のような勤務形態で働くことを前提に、実際に探している職種はどういったものなのでしょうか?
1位は「事務職・デスクワーク」35.4%、2位が「製造、軽作業」30.0%、3位が「調査・アンケート」22.7%となっています。4位以下は、「配送・物流」、「接客・サービス」、「飲食」と続きます。資格や技能が必要な専門職よりも、このような職種のほうに人気が集まるのは、グラフ1で見たように「自分にもできそうな仕事」という観点からなのかもしれません。
このようにアルバイトの中でもフリーターの方は、勤務日数が多く、勤務時間も長い労働力を期待できる人材ですから、「ぜひとも雇用につなげたい!」と考える店長様も多いのではないでしょうか? では、そういったフリーターへ効果的な求人を打ち出すポイントとはどのような点なのでしょうか。これまでのデータに基づいたフリーターの志向性や注目すべき点から見る、効果的な訴求方法をまとめました。
まとめ
【調査結果の中で、着目すべきポイント】
◆フリーターは、アルバイト探しにおいて、給与が高く、自分にできそうな仕事を、正社員または正社員に近い雇用形態で働きたいと思っている
◆フルタイム勤務を希望するケースが多く、職場にいる時間が長いため、店長や社員、同僚の雰囲気が良いことを重視する傾向が強い
◆アルバイトという雇用形態に満足しているわけではなく、いろいろなアルバイトを経験して自分のやりたいことや向いていることを探している
◆フリーターは、年齢も人生におけるステージもさまざま。仕事への志向も一律ではない
以上のポイントを踏まえ、実際に雇用につなげるためには、
●待遇面において、「スタート時、時給〇〇円!~」や「正社員登用制度あり」など、スタート時の給与の高さや正社員などへのステップアップ制度などをアピールする
●同僚スタッフの写真掲載や社内イベントの開催模様など職場環境や人間関係の良さをアピールできる要素を盛り込むことで、長時間過ごす職場の環境の良さをアピールする
●多くの経験を積みたいと考えるフリーターの志向性とマッチするよう「Wワーク歓迎」や「シフトの調整可」などといったシフト面でのアピールも効果的
●年齢や人生におけるステージもさまざまなフリーターの特性をしり、ターゲットに合ったPRを考えることが重要。
いかがでしたでしょうか。「長時間、多くの日数に入りたい!」というフリーターを獲得することで、秋口からの安定雇用につなげましょう。
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