10~20代を徹底調査! vol.02 若年層のアルバイト選びに、職種イメージはどう影響するか?

  • 求職者動向

 

アルバイトを選ぶ際に、「仕事内容」や「やりがい」を重視する人は多い。だが、若年層は社会経験が浅いため、仕事内容などについてはあくまでも想像するしかない。
そこで今回のトレンドDATAでは、若年層がそれぞれの職種に対して抱くイメージを調査すると共に、人気を集めている職種や実際に就業している職種へのイメージも探ってみた。この調査結果を今後の求人広告の制作などに活かしてほしい。

今月のポイント

  • どの職種にも「大変そう」というイメージを抱いている
  • 「楽しそう」というイメージのある職種や、自分でもできると自信の持てる職種が人気
  • 「自分にもできそう」と思えるかが、アルバイト選びでの大きな要因となっているため、仕事内容を具体的にわかりやすく説明したり、社会経験がなくても働けることを伝える工夫が大切

調査概要

  • 調査期間:2013年6月13日~16日
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 調査対象:全国の15~25歳の男女で、下記条件を満たす人

※これまでにアルバイト・パート経験がある人
※アルバイト経験はないが、やってみたいと思っている人
・サンプル数:2,454

1 若年層のやってみたいアルバイト

読み取れるポイント

  • 女性は「カフェスタッフ」が49.4%と圧倒的な人気
  • 「仕分け・梱包・製造」は男性の人気No.1(25.3%)で、女性にも人気が高い
  • 「コンビニスタッフ」や「事務」「イベント・キャンペーンのスタッフ」は男女共に人気
  • 男性の17.8%が「やってみたいアルバイトはない」と消極的な回答をしている
  • 女性は接客系の仕事が上位に多くランクインしているのに対し、男性は特定の人とだけ接したり、ひとりで作業する時間の多い仕事が上位に多い

若年層やってみたいアルバイトランキング2013

2 若年層の職種に対するイメージ

読み取れるポイント

  • すべての職種で「大変そう」が上位5位にランクインしている。一方で、「ラクそう」というイメージがあるのは「事務」だけ
  • 男女共に「仕分け・梱包・製造」「事務」は人気だが、必ずしも良いイメージを持っているわけではない

若年層の職種に対するイメージ

人気の職種は、「楽しそう」か「自分にもできそう」というイメージが強い

若年層は、どの職種に対しても「大変そう」というイメージを持っているようだ。これは、仕事に対して甘い考えをもっていないとプラスに捉えることもできるし、逆に働くことに消極的な人が多いとマイナスに捉えることもできる。求職者個々人によって違ったニュアンスを持っていると思われるので、面接などで確認しておきたいところだ。

また、人気職種に対するイメージを見てみると、すべてに共通するイメージはない。だが、「楽しそう」というイメージのある「カフェスタッフ」や「塾・家庭教師」「イベント・キャンペーンのスタッフ」は上位にランクインしている一方で、「つまらなそう」だけど「ラクそう」だったり「未経験でもできそう」な「事務」や「仕分け・梱包・製造」も人気がある。このことから若年層は、「楽しそう」な職種か、もしくは、楽しそうな印象がなくてもラクだったり、自分でもできると自信の持てる職種を希望しているようだ。

やってみたいアルバイトランキングの下位に位置する職種のイメージを見てみると、やはりこちらも共通するイメージはない。ただ、女性は「コワい・危なそう」というイメージが1位2位に挙がっている職種は避ける傾向が見てとれる。

3 若年層が実際にやった初めてのアルバイト

読み取れるポイント

  • 女性の約半数がやってみたい「カフェスタッフ」で、実際に働いた人はわずか3.4%
  • 人気職種のコンビニスタッフは、初バイトとして選択した人も多い
  • それほど人気が高いわけではない「厨房・キッチン」「ファーストフード」「ファミレス店員」などのフード系の職種が、上位にランクインしている

若年層が実際にやった初めてのアルバイトは?

やりたい仕事よりも、自分にできそうと思える仕事や雇用側に求められる仕事に就いている

初めてのアルバイトでやりたい仕事に就くことは、それほど多くないようだ。その原因としては、人気の職種でも「カフェスタッフ」などはそもそも採用人数が少なく、就業に至るハードルが高いという事情もあるのだろう。

実際に若年層が初めてのアルバイトとして就いているのは、「未経験でもできそう」というイメージのある職種が多い。まったく社会経験がなくても大丈夫そう、つまり「自分でもできそう」と思えることが大きな基準となっているようだ。

過去の調査でも、仕事選びで重視する点として「自分にもできる仕事である」を半数以上の人があげていた。
実際に女子大生の話を聞いた座談会でも、「『自分に合わないだろう』と思う職種には最初から応募しない」という意見に皆が賛同していた。「自分に合わない」と思う職種とその理由については、「塾講師は頭がよくないとできないと思う」「引っ越し作業は重労働で自分には無理」「警備員は年齢層が高いイメージがある」などの声が上がっていた。

まとめ

今回の調査では若年層に人気の職種のイメージや、実際に仕事を選ぶ際の基準となるポイントが見えてきた。社会経験の浅い若年層では働いている状況をうまくイメージできない人もいるので、求人広告を制作する際には、仕事内容をしっかりイメージできるよう、なるべく具体的にわかりやすく表記したい。
それと共に、社会経験が浅い若年層でも楽しく働けることをアピールするために、「同世代の仲間が多い」「スタッフの仲が良い」といったように職場環境の良い面を伝えたり、「未経験から始めても大丈夫」「先輩がやさしく教えるので、仕事をすぐ覚えられる」といった記載を心がけ、「これなら自分でもできそう」と思ってもらえるように工夫することが大切だ。

vol.66 : PDFダウンロード

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