平均時給レポート2010年10月号

  • 市場動向

アルバイトの全国平均時給から地方・業界別平均時給まで。アルバイト採用の参考になる情報をお届けします。

概況

全国の平均時給985円
(前月983円、前年同月970円)
■ 全国 – 平均時給 985円。前月比2円の増額、前年比15円の増額
 2010年9月の全国平均時給は、985円(前月983円、前年同月970円)で、前月比2円の増額、前年同月比では15円の増額となった。対前年増加率は1.5%と10カ月連続で前年同月を上回っている。
■ エリア別 – 関西を除く4エリアで前年比プラス 東海地方は8カ月連続プラス
 2010年9月のエリア別平均時給は、関東エリアが1,045円と最も高く、次いで東海エリア(978円)、関西エリア(973円)、九州エリア(826円)、北海道エリア(820円)となった。対前年増加率は、関西(-1.0%)がマイナス。その他4エリアはプラスとなり、全体では1.5%のプラスとなっている。特に東海では8カ月連続で対前年プラスと、改善傾向が続いている。
■ 職種別 – 事務系、販売系が全体の増加をけん引
 2010年9月の職種別平均時給は専門職系が1,206円と最も高く、次いで事務系(1,019円)、運輸職系(1,014円)、サービス系(998円)、技能・労務系(946円)、販売系(937円)、フード系(918円)と続いた。 対前年増加率は、事務系(4.6%)、販売系(4.0%)など5職種がプラスとなり、全体では前年比プラスとなっている。技能・労務系は10カ月、販売系は9カ月、事務系は8カ月連続の前年比プラスの一方、サービス系は7カ月連続でマイナスが続いている。
【 解説:業界担当営業より 】
【7月~9月時給動向】時給は堅調に推移 円高の影響は注視必要
 アルバイト平均時給は、前年同月比で10カ月連続プラスとなっており、求人数も堅調に推移している。
地域別にみると、東海エリアが8カ月連続前年比プラスと上昇傾向。2008年9月~2010年1月まで、17カ月連続の前年割れが続いてきた東海だが、製造業の生産量の回復に伴い、製造ラインスタッフの求人を再開する企業も多く、この採用ニーズの上昇が時給の回復につながっている。職種別では、販売系が9カ月連続の前年比プラスと堅調。これは家電エコポイント制度導入をうけ、薄型テレビやエアコンなど大型家電の購入客に対応するため、家電販売店各社が売り場の人員を増加していることが背景にある。この求人増加に伴う時給の引き上げが、「販売系」全体の時給を押し上げている。エコポイントに対応した人材採用は10月でひと段落するものの、大型家電、白物家電だけでなく、美容家電、調理家電などいわゆる小型家電の販売強化のため人員配置を厚くする販売店もあり、年末商戦に向け足元の採用ニーズは堅調だ。製造業では現在、増員計画を立てているところは少なく、採用は欠員補充にとどまっている。まだ時給の動きとしては現れていないが、今後、円高による生産計画の変更が人員計画に影響する可能性もある。製造業の人員計画の変化は、製造業だけでなく運送・小売業といった関連する業界の採用にも影響が及ぶため、この動きが時給全体の下落にもつながることも考えられ、年末、年明け以降の動きには注視が必要だ。(SA営業統括部 マネジャー 大村 智一)

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