既婚女性の就労増加を促進する一手。フジスタッフの提案する短時間派遣とは?

  • 企業採用成功事例

掲載企業DATA:株式会社 フジスタッフ(Fuji Staff, Inc.)

商号  株式会社フジスタッフ(Fuji Staff, Inc.)
設立  1980年8月4日
資本金 16億58百万円
東京本社 〒100-6227 東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内27F
TEL 03-5220-0970(代)
事業内容  1.人材派遣事業(許可番号/本社:般13-010538)2.人材紹介事業(許可番号/13-ユ-010554)3.紹介予定派遣事業4.新卒派遣事業5.アウトソーシング事業
拠点数 : 50拠点
スタッフ数 約28万人(07’/3月現在システム登録数)

2007年10月に施行された「改正雇用機会均等法」からもわかる通り、政府は積極的に雇用状況の改善を進めています。しかし、少子化による労働力の減少や、長時間労働による心身への負荷など、問題も数多く残されているのが現状です。政府は少子化による労働力人口低下への対応策として、「10年後の既婚女性の就業率を現在の57%から71%まで引き上げる」という目標値を掲げました。さらに「優秀な人材の確保と定着のためには、柔軟な就業形態の導入が必要である」と、企業に対して広く呼びかけています。既婚女性の活用、柔軟な就業形態…これらは理想的に聞こえますが、ではいったいどのようにして具現化するべきなのでしょうか。今回は“短時間派遣”というという提案でその難題に答えるフジスタッフにお話をうかがいました。

01 既婚女性が働くためのハードルは明確

「小さいお子さんをお持ちの女性は気軽に就職活動もできません。もっと気軽に足を運んでもらおうということで考えたのが『託児サービス付きの派遣登録会』です。この取り組みも、短時間派遣という提案への影響はありました」と同社執行役員の堤さん。堤さんは育児中女性の社会復帰支援を行うというff事業推進室長でもあります。
堤さんによれば、親子登録会で実施したアンケートでは、実に6割以上の方が短時間の仕事を希望されているとのこと。 さらに大半は事務職を希望。実際に英語や経理、ITなどの専門的なスキルを持っている方も多くいらっしゃいます。即戦力として活躍できるスキルがあり、働きたいという希望もある。しかし、家族のことがあり、フルタイムかつ残業もある状態で働くのは難しい。時間の制限が就職への可能性を狭めてしまう。そのような方も多いようです。
「一般にパートタイム的な働き方といえば、飲食やサービスなど人気の業種はほぼ決まっていました。しかしその中には、時間の制限という既婚女性ならではのハードルが原因となり、自分の望む職種を諦めた人も多く含まれるかもしれないのです。このハードルをクリアできるのが短時間派遣という考え方です」そのようなニーズを汲んで生まれたのが“キャリアパート”。書いて字のごとく、パートタイムのような決められた短時間のみ働く派遣という提案です。

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02 “短時間派遣”を企業はどう捉えたか

株式会社フジスタッフ 執行役員ff事業推進室長 堤ゆう子氏

 「派遣はフルタイムで働くもの、といういうイメージがまだまだ強いようですね」この短時間派遣という提案はどのように受け入れられているのかをうかがうと、堤さんからはまず、企業のもつ派遣スタッフへのイメージが語られました。しかしこれは、先ほどうかがった働きたい女性のニーズとはマッチしない内容です。 とはいえ、有能な人材の確保は企業成長にとって欠かせない要素であるはず。
「実際に『たとえ短時間でも、求めるスキルを持った方を』というオーダーが寄せられ、スキルのある女性が短時間派遣として活躍するという例もありました。つまり企業も本質的には「派遣はフルタイムで」という固定概念よりも「有能な人材を確保する事」を重視しているはずです。であれば、この短時間派遣という提案によって、受け入れる側と働く側の最適なマッチングが実現できるのではないか?と考えました。 この短時間派遣の成り立ちは、育児中女性の社会復帰について考えた結果であり、その本人である登録者たちのニーズから生まれたともいえます。何より、このような提案のメリットを検討し導入できるという、企業側の意識の変化が進んでいることも大きいと思います」と堤さん。
労働力人口の減少という避けられない課題を前に、企業の意識も変わりつつあります。「シェアできる仕事は何か」「効率化できる仕事は何か」そのような見直しが活発に行われている昨今、この短時間派遣という提案は、自然なワークスタイルとして受け入れられていくのかもしれません。

03 ワークライフバランス

託児サービス付の派遣登録会の様子

 「生活も大切ですし、仕事にもしっかり取り組みたい。これらは当然の要望だと思います。それに、少子化やそれによる労働人口の減少予測から、柔軟な就業形態の導入が必用だと政府も呼びかけています。ワークライフバランスへの注目が高まっていますね」 確かに、冒頭でご紹介した託児サービス付きの派遣登録会も、短時間派遣の取り組みも、このワークライフバランスという考え方に通ずるものがあります。ではこれら取り組みはフジスタッフにとってどのような影響を与えたのでしょうか。
「このキャリアパートという提案について、手ごたえを感じています。それは受け入れる側である企業さまと、登録スタッフ双方にです」 「登録者にとって働きやすい環境が提供できるというメリットはもちろんとして、派遣スタッフを受け入る先の企業にとっても、即戦力という高い価値を提供できます。さらに、短時間派遣の導入を機に、高負荷の業務を切り分けて効率化することにもなりますね。まだまだ利用の絶対数は多いというものではありませんが、ニーズはあります」
確かに、双方のニーズに応える提案であるため、満足度は高そうです。最後に今後の展望をうかがいました。「ワークライフバランスは誰にとっても大切なテーマです。現在キャリアパートの対象は女性が多いのですが、今後は男性も増えるかもしれませんね」 このワークライフバランスという考え方は、今後「働く」ということを考える上で、重要な指針になるかもしれません。
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