長期休暇対策:冬季編 年末の求職者動向 (1)
- 求職者動向
長期休暇、帰省、お正月やクリスマスなどの定番イベントなど、多くの人にとって慌ただしい時期となる年末年始。またその時期は、年末商戦や観光・レジャースポットの繁忙期であり、業種・業態によっては、求人のニーズが高まる時期でもある。そういった中、12月の求職者動向はどうなっているのだろうか。また、求職者はどういった働き方を希望しているのか。属性別にその動きと変化を追ってみた。
※弊社の2006年10月~2007年3月の首都圏応募者データより
今月のポイント
- 長期休暇の応募動向、総数では大学生、伸びでは高校生に注目。
- 希望の就業日数は学生が短期化傾向にあり。とくに高校生に顕著。
- 短期勤務、スポット的勤務の日払いニーズが応募者全体に増加。
1 12月の応募動向
数なら大学生、注目の高校生
まずは求職者の応募動向から。全体の応募数は10月~翌3月までの半年間では12月がもっとも少なかった(図1-1)。
その12月を週単位で詳しく見ていくと(図1-2)、11月の第4週から続いた増加傾向が、12月の第3週でガクッと減り、第4週ではさらに減少している。12月の応募数の鈍化は、この時期に起こっていることがわかる。
そういった動向を属性別に見てみると(図1-3)、12月にもっとも応募が多いのは大学生、次いでフリーター、高校生と続く。中でも高校生は、10月~翌3月(同期間の平均値。以下、同様)と比較してもあきらかにアップしている。
また、12月の応募数を週単位で見た場合(図1-4)、高校生は第3週で、大学生は第1週でそれぞれ数値のピークを迎えている。
2 12月の希望勤務日数
年が押し詰まり、働く日数も短めに
12月の応募者の希望就業日数では(図2-1)、12月の応募者の70%が「週1~2日」に集中しているという点が目を引く。次いで多かったのが「週3~4日」の22%。逆に「週5日以上」は8%で、10月~翌3月の25%と比べて大きく減少した。
これを属性別(図2-2)に見てみると、どの属性も「週1~2日」が最多回答となっている。とくに高校生が82% で多く、大学生73%と続く。全体的には、主婦やフリーターより、学生に就業日数の少ないアルバイトを好む傾向が現れている。
また、10月~翌3月の応募者の希望就業日数(図2-3)でも、すべての属性で「週1~2日」がもっとも比率が高い点は同じだが、数値的には12月よりかなり下回っている。この結果からも、12月の求職者の就業日数の短期化希望がうかがえる。